長岩城跡

長岩城址

長岩城は、川原口にある山岳城で、下毛郡の支配者であった豪族野中氏22代390年間の居城です。初代城主野中重房が、建久9年(1198年)創築し、南北朝、戦国時代に増改築されました。天正16年(1588年)黒田長政の大軍に攻め落とされ、以後廃城となりました。
城は、急峻な円錐形をした扇山(標高530m、比高230m)と、その一帯の支峯や谷窪などに築かれています。この一帯は、険阻な断崖絶壁地帯で、このような天然の要害を巧みに取り入れ、断崖の合間などの敵の侵入し易い所には人工的に石塁や、砲座、塹壕などの防備施設を補完した独創的にして要害堅固な山岳城です。

長岩城址 本丸下の石垣本城(本丸)は、主峰扇山の頂上にあります。この山は、7合目所を高さ4~10m位の斬石が東、北、西の3面を取り巻き、南面は深い谷窪となり、後方は、尾根続きで岩山の連山に連なっています。西方の支峯に西出城(西之台)、東方の中腹に東出城(東之台)、これと谷を隔てて相対する岩山にも出城を設けてあります。谷川に沿って一之城戸、二之城戸、三之城戸の3段構えで防備を固めていました。陣屋跡や馬場の跡も残っています。
長岩城の特色は、地方豪族の中世山城としては大規模であり、石塁や砲座などの優れた石積みの構造物が多いことです。石積みの類は、20余か所で延べ700余mに及びます。特に銃眼のあったとされる石積櫓「楕円型砲座」は、石造の櫓としても、のぞき穴の設置としても、わが国最古のものであり、全国に類例を見ない貴重な遺構です。
また、石積みの石が扁平な鉄平石状のものに統一してあるのも特徴です。なお、城址は、昭和59年に地元保存会などにより一部修復工事が行われました。
【県指定史跡(平成23年3月29日指定)】

詳細情報

住所〒871-0414 大分県中津市耶馬溪町大字川原口
TEL0979-54-3111 (中津市耶馬溪支所地域振興課)
駐車場有。登山道入り口に駐車場があります。
満車の場合は少し先に旧永岩小学校がありますので、そちらに駐車してください。
ホームページhttps://www.city-nakatsu.jp/doc/2013100900079/

地図

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